- 集落跡
中野遺跡(なかのいせき)
~弥生・古墳時代の高地性集落~ 寺戸町中野・古城
向日市役所の北方約50m、標高約45mの丘陵東斜面上にある集落跡です。1985(昭和60)年の宮第152次調査を契機に周知されました。縄文時代晩期の竪穴住居(宮第152次地点)、弥生~古墳時代の竪穴住居、土壙(宮第260次地点)が確認されています。縄文時代の住居は、径11mの大形住居で、建物を拡張した痕跡がありました。晩期(滋(し)賀(が)里(さと)Ⅲ式)の限られた時期に小規模な居住地が設けられたと推定されます。弥生時代では、後期の円形住居、古墳時代では後期の方形住居があり、断続的ながら居住地として利用され続けたことが知られます。一般的に、縄文~古墳時代は低地や、段丘上が居住地として利用されます。生活に不便な高地をあえて選び、一定程度継続的に居住している事実は、当時の環境や社会の変化と関係すると考えられます。