遺跡の紹介

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西小路古墳(にしこうじこふん)

~埋没する前方後円墳~ 上植野町西小路 全壊

長岡京の朱雀大路が建設された時に破壊された全長30m級の前方後円墳と考えられます。墳丘は南へ傾斜する段丘地形に沿って南北に主軸がおかれていました。しかし、長岡京の造成で完全に削平され、周溝だけが遺存していました。これまでにくびれ部から前方部隅角付近の墳丘西半側が確認され、前方部の長さが約8~10mであることがわかっています。周溝内より普通円筒・朝顔形・蓋形(きぬがさ)・家形埴輪、須恵器蓋杯(がいはい)が出土しました。普通円筒埴輪は長岡京市塚本古墳と同じ規格とみられ、高さ約50~55㎝、4条突帯5段構成に復原が可能です。また、器壁が直立し、自重による底部のひずみやその調整がない製品が含まれています。須恵器は陶邑(すえむら)窯跡群の陶(とう)器(き)山(やま)15号窯出土品と近似しています。築造年代は6世紀前葉頃に想定でき、山畑古墳群の造営集団に連なる在地的首長墳と考えられます。

『向日市埋蔵文化財調査報告書』第44集・第46集・第50集・第57集

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