遺跡の紹介

  • 寺院跡

吉備寺廃寺(きびでらはいじ)

~都の寺院跡~ 上植野町吉備寺・堂ノ前・段ノ町・角前

一文橋の南東に残る「吉備寺」、「堂ノ前」、「津僧」地名から推定された古代寺院跡です。扇状地に位置します。遺跡内での立会調査では、長岡京期の土器、瓦類が出土しています。また、小字「段ノ町」でおこなわれた右京第271次地点では、長岡京期の掘立柱建物が確認されていますが、直接寺院を推定させる資料は未発見です。長岡京の都が置かれた時代は、宝菩提院願徳寺、乙訓寺、鞆岡(ともおか)廃寺、伊賀寺(推定)、紀(き)寺(推定)とともに、「京下七寺」として位置づけられたと考えられています。ところで、寺名である「吉備」は、吉備氏に由来する可能性があります。長岡京との関係では、有名な吉備真備の子、吉備泉が桓武天皇崩御に際し、山作司(さんさくし)として葬儀運営を担ったことが知られています。

『向日市史』上巻・下巻 向日市 1983・1985年
『埋蔵文化財調査概報』1980年-2 京都府教育委員会
『向日市埋蔵文化財調査報告書』第19集

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