遺跡の紹介

  • 集落跡

戌亥遺跡(いぬいいせき)

~鎌倉・室町時代の低地集落~ 森本町戌亥・竹図子(たけずし)・下町田

JR向日町駅の南東800mの低地に位置する中世の集落跡です。国道171号線西側の発掘調査(左京第48・146次調査)で、鎌倉時代(13世紀)の掘立柱建物、柱穴、石組溝、火葬墓、集石遺構、土壙、溝が確認され、周知されるようになりました。その後、寺戸川の北側でも小柱穴群、井戸、土壙、土壙墓、溝を確認し、旧寺戸川に沿った微高地上に、13世紀を中心とする時期の集落が存在し、遅くとも15世紀には廃絶したことが明らかになりました。廃絶の契機は、地域間で進められた集村化と関係し、西側の段丘上へ居住地を移動したと考えられます。出土品の多くは、中世の食器類ですが、「大般若経(だいはんにゃきょう)」の転読札や「急々如律令」(「きゅうきゅうりつりょうのごとくせよ」と詠む)とその呪句を残す木簡など、庶民の信仰を示す資料もあり注目されます。

『向日市埋蔵文化財調査報告書』第27集・第55集
『長岡京跡発掘調査研究所報告書 長岡京跡・東土川西遺跡・修理式遺跡』長岡京跡発掘調査研究所・(財)向日市埋蔵文化財センター

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