- 集落跡
鴨田遺跡（かもんでんいせき）
～乙訓を代表する古墳時代拠点集落～ 上植野町鴨田・烏田・十ヶ坪・菱田・桑原・落堀・五位田・伴田・神楽田(かぐらでん)・庄ノ内・南淀井・堀ノ内・定使田(じょうつかいでん)
一文橋の東方、ＪＲ東海道線から171号線までの扇状地に位置する弥生時代前期～古墳時代後期の大集落です。1979（昭和54）年、住宅建設時の発掘調査（左京第30次地点）で、古墳時代前期（庄内式～布留式）の土器溜まり、流路跡とともに、多量の古墳時代土器が出土したことが発見の契機となりました。その後、扇状地縁辺付近で古墳時代初頭の小区画水田跡（左京第308次地点）、前期～後期の竪穴住居群、大溝、井戸（左京第106・143次地点）、方形周溝墓等（左京第149次地点）が確認され、扇央部に継続的に営まれた大集落があったことが明らかになりました。集落の墓域は、長岡京市馬場(ばば)遺跡である可能性が高いと考えられます。集落の規模や内容からみて、有力首長が居住するような、地域内の拠点的な大集落であったとみられます。
『向日市埋蔵文化財調査報告書』第14集・第17集・第21集・第31集・第38集・第39集・第47集・第69集