遺跡の紹介

  • 集落跡

野田遺跡(のだいせき)

~弥生から古墳時代の川と水田~ 森本町野田・上町田・上森本、寺戸町久々相

JR向日町駅の南東200m、旧寺戸川沿いの低地にあった縄文時代後・晩期、弥生時代後期~古墳時代後期の集落跡です。まだ土壙や溝、流路跡、水路跡を確認したにとどまりますが、徐々に集落の構造が明らかになりつつあります。弥生~古墳時代の流路内で用水と関係する堰堤(えんてい)を確認しています(左京第475次地点)。流路から出土した木製壺(つぼ)鐙(あぶみ)は「琵琶形」と呼ばれる発達した形式のものです。また、遺跡土壌の自然科学分析により、水田耕作が行われていた可能性が指摘されています。弥生時代の水田は、森本遺跡や中久世遺跡とも関係する可能性があります。従って、縄文時代は流路間の微高地が居住地として利用され、以降は湿地帯、弥生時代後期~古墳時代には有力者と関係する集落とともに水田など生産の場として利用されたとみられます。

長岡京左京北方に位置する野田遺跡では、長岡京期の道路跡も確認されており、都の北限を知る手がかりとなる成果が得られています。

『向日市埋蔵文化財調査報告書』第14集・第27集・第54集・第62集(第1分冊)・第64集(第1分冊)・第65集(第1分冊)・第88集

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