- 集落跡
東土川西遺跡(ひがしつちかわにしいせき)
~弥生時代後期から古墳時代前期の集落~ 森本町戌亥・佃
JR向日町駅の南東1㎞の低地に位置する縄文時代晩期、弥生時代中期~古墳時代前期(庄内式~布留(ふる)式)の集落跡です。国道171号線東側の店舗建設時の発掘調査(左京第36次調査)で弥生時代後期の流路跡、しがらみ跡が検出されたことが発見の契機となりました。その後、隣接地で古墳時代の住居址、171号線の東土川交差点付近で弥生時代中期の土壙が出土し、旧寺戸川を両岸に小規模な居住域が点々と広がっていたことがわかりました。縄文時代晩期では丸木舟、弥生時代では中期後半~後期のものを中心に、弥生土器、石製品(鉄剣形石剣・柱状片刃石斧(ちゅうじょうかたばせきふ)、古墳時代前期ではまとまった量の古式土師器が出土しました。なお、この遺跡の集落は京都市域にある東土川遺跡と同一集落である可能性が高いと考えられます。
『長岡京跡発掘調査研究所報告書 長岡京跡・東土川西遺跡・修理式遺跡』長岡京跡発掘調査研究所・(財)向日市埋蔵文化財センター 2003年
『向日市埋蔵文化財調査報告書』第58集(第1分冊)