- 集落跡
石田遺跡(いしだいせき)
~低地の縄文ムラ~ 森本町石田、鶏冠井(かいで)町十相・一ノ坪・小柳・上古・四ノ坪
向日市民体育館一帯の標高14.0~15.0mの低地に位置する、縄文~弥生時代の集落跡です。1970(昭和45)年、石田川の東岸沿いでの建物建設の際、多量の縄文土器、種実が発見されたことが、遺跡発見の契機となりました。1976(昭和51)年、小字石田の宅地造成の際、多量の縄文土器が出土しました。この折の緊急調査(左京第10次地点)で、縄文時代の土壙、サヌカイト集石遺構、旧流路が検出されました。サヌカイト集石遺構は、11個の石核を積み上げたもので、石器の原材料を保管した跡とみられています。その後、縄文時代晩期初頭の土壙(左京第14次地点)、後期前葉(中津式)~晩期中葉(滋賀里Ⅲ式)・末葉(船橋・長原式)の土器を包含する旧流路(左京第260次地点)、後期初頭(四ツ池式・北白川上層式)・晩期の土壙、土器棺(左京第329次地点)が検出され、市民体育館西方一帯に縄文時代中期~晩期の集落があったことが明らかになりました。