遺跡の紹介

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山畑古墳群(やまはたこふんぐん)

~小規模な方墳群 鶏冠井町山畑・大極殿 全壊~

大極殿のある標高30mの段丘中位面上に展開する古墳時代中期の古墳群です。現在までに1~7号墳と大極殿古墳の計8基の存在が確認されています。いずれも長岡京の造営で破壊されていましたが、周溝が遺存しており方墳を主体とする小規模墳が群集していたものとみられます。規模が判明するものとして、一辺約10mの5号墳と一辺15mの4号墳があります。1・6号墳は須恵器蓋杯・高杯、2~4号墳では埴輪が出土しています。4号墳の埴輪は多彩な内容をもっており、普通円筒・朝顔形・蓋形(きぬがさ)・盾形埴輪などが備わります。古墳時代中期に向日丘陵で山畑古墳群が中心的な位置を占める在り方はたいへん興味深く、当時の地域権力の構成と政治社会的地位を考える上で重要な存在と評価できます。

奥村清一郎「長岡京の造営によって壊された古墳」『京都考古』第32号 京都考古刊行会 1984年3
奥村清一郎「長岡京の造営によって壊された古墳」『長岡京古文化論叢』Ⅰ 中山修一先生古稀記念事業会 1986年
『埋蔵文化財調査概報』京都府教育委員会 1973年
『向日市埋蔵文化財調査報告書』第4集・第8集・第25集・第33集・第75集

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