遺跡の紹介

  • 寺院跡

鶏冠井興隆寺跡(かいでこうりゅうじあと)

~金箔瓦の出土した寺院~ 鶏冠井町大極殿・楓畑

阪急西向日駅の北西300mの段丘上にあった近世の寺院跡です。日蓮宗の寺院で、天正(1573~1592年)末年頃、妙顕寺10世の日堯(にちぎょう)が開創したと伝えられます。1875(明治8)年に寺籍が鶏冠井村の石塔寺に合併され、廃寺となりました。境内は東西66間(約120m)、南北77間(約140m)の規模を有し、周囲には9尺(約3m)の塀がめぐらされていました。境内から安土・桃山時代の金箔瓦が出土しています(宮第6次調査)。秀吉が京都に屋敷を構えた頃、尾張出身の日堯が妙顕寺の管主であったことが関係します。また、近世の墓、溝、土壙が確認され、近世の三つ葉葵文など、幕府とのつながりを示す資料もあります。近世における西国街道の整備、当地と中央政権との結びつきを示す寺院跡です。

『洛外の世界』向日市文化資料館 1991年
『企画展 信長・秀吉と西国』向日市文化資料館 1996年
『向日市埋蔵文化財調査報告書』第36集

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