- 集落跡
御屋敷遺跡(おやしきいせき)
御屋敷遺跡~鶏冠井村の原型~ 鶏冠井町御屋敷・森本町薮路
北真経寺の北東200m、小字御屋敷を中心とする段丘上に位置する鎌倉~室町時代の集落跡です。1975(昭和50)年、御屋敷地内の住宅建設の際におこなった発掘調査(宮第60次)で、中世の掘立柱建物、柵、井戸、溝、凹みが密集して検出されました。その後、南隣接地の発掘調査(宮第340次)で、土壙墓、凹み、井戸が確認され、13~16世紀後半までの土師器、瓦器、陶磁器類が出土しています。井戸は石組みで円形や方形を呈するものです。また、土壙は方形を呈するものです。まだ集落の構造は明らかになっていませんが、一般集落であったと考えられます。現集落と重複しており、近世以降の鶏冠井村の原型となった集落跡と考えられます。13世紀に地域内で進んだ集村化を契機に、段丘に居住しはじめたのでしょう。
『埋蔵文化財調査概報』1975年 京都府教育委員会
『向日市埋蔵文化財調査報告書』第46集