- 集落跡
辰巳遺跡(たつみいせき)
辰巳遺跡~段丘上の奈良時代集落跡~寺戸町辰巳・西野辺・岸ノ下
阪急東向日駅の南西500mの段丘上に位置する奈良時代~中世の集落跡です。東西200m、南北100mの範囲に広がっています。1989(昭和64)年、西山高校北西で行われた立会調査(89160次地点)で、奈良時代中期(8世紀中頃)の土壙が発見されました。以後、1991~1992(平成2~3)年に奈良時代の掘立柱建物、溝(宮第262・268・278次地点)が確認されています。いずれも奈良時代中頃のもので、小規模な建物や畑地で構成されていることから一般集落と考えられます。推定乙訓郡(ぐん)衙(が)跡とならび、長岡京造営前の開発の様子を知ることができます。また、平安時代~中世にも小規模な集落が形成されており、井戸や土壙、溝が発見されています。
『向日市埋蔵文化財調査報告書』第19集・第37集・第57集・75集