朝堂院北西官衙・政庁(向日市向日町北山)
大極殿の北西350mの地点である。
東西69.4m、南北77.0mの方形区画を築地で囲み、内部に礎石建物を「コ」字形に配置する典型的な省クラスの政庁である。
官衙区画の北寄り中央に正殿、東寄りに脇殿1棟、南西隅に掘立柱建物1棟がある。政庁の西側に厨房(台所)と考えられる建物群がある。建物配置からみて、西側にも脇殿があると推定される。正殿は、東西棟の二面庇付礎石建物である。梁間2間(6.0m)、桁行5間(15m)である。脇殿は、東脇殿のみ確認している。少なくとも梁間2間(6.0m)、桁行5間(15m)ある。正門は未確認であるが、建物配置からみて南に設けられたと推定される。長岡宮で初めて政庁が確定した事例である。